渡航先(国・機関)

ドイツ・Access e.V.

渡航期間

2024年8月11日~2024年10月15日

主な渡航目的

共同研究

渡航先決定理由

修士研究からの共同研究者であるAccess e.V.のDr. Shahed Rezaeiと現地共同研究を行うためです。

研究テーマ

機械学習と計算力学を融合させた新しい数値シミュレーションフレームワークの構築に関する研究

機械学習と計算力学を融合させた新しい数値シミュレーションフレームワークの構築に関する研究を行っています。具体的には、計算力学の代表的な手法の一つである有限要素法を深層学習に組み込むことで、高速かつ高精度な数値シミュレーション代替モデルの実現を目指しています。

研究テーマを選んだ背景

もともと関心を持っていた計算力学に、近年急速に発展しているAI技術を取り入れることで、従来の数値シミュレーションと同等の精度を維持しつつ、より高速な解予測を可能にする新たな計算力学のパラダイムを構築できると考え、このテーマの研究を始めました。

研究を社会に活かすビジョン

新規材料や製品の開発において発生する多様な設計問題の高速化に貢献できると考えています。長期的な視点では、災害予測や製品の製造・メンテナンス現場におけるデジタルツインの開発への応用も想定しています。

海外活動によって得たもの、研究への影響、キャリア形成への影響

Dr. Rezaeiと現地にてディスカッションを密に行うことができ、自身の研究を大きく進めることができました。また、Access e.V.が開発している材料微細組織シミュレーションソフトウェアに関するセミナーや実験設備の見学を通して、自身の研究の応用先に関する知見を深められました。滞在中には、オーストリア・ウィーン工科大学のInstitute of Lightweight Designを訪問する機会もありました。短期間でしたが、ヨーロッパの複数の研究所に滞在することができ、今後のキャリアについて海外の選択肢も現実的に考えられるようになったなど貴重な経験となりました。

海外活動によって得たもの、研究への影響、キャリア形成への影響
海外活動によって得たもの、研究への影響、キャリア形成への影響

教育研究面で、海外活動を通じて気付いたこと

研究所所属の研究者がリモートワークを活用したり、長期の休暇を取るなどフレキシブルな働き方をしていることが印象的でした。また、日本と比較するとフラットにコミュニケーションがとられている印象を受けました。

語学面での準備

現地での生活のためにドイツ語学習を少々行いました。

生活面での準備

住居を自身で探す必要があったため、WG-Gesuchtという部屋を貸したい人と借りたい人をマッチングするプラットフォームを使って部屋を探しました。メッセージでやり取りをした後にいくつかの部屋をオンライン内見させてもらい、最終的にシェアハウスの一室を借りることができました。また、円安の影響もあり全体的に物価が高かったため、日本食を中心に日本から持っていけるものはなるべく持っていくようにしました。

生活面での準備

海外活動に要した費用の概算

渡航費35万円、宿泊費30万円、生活費30万円、海外旅行保険費5万円

費用の拠出元・資金名

Keio-SPRING 挑戦的取組補助費/Assistance subsidies for pioneering initiatives
小泉基金大学院生海外渡航費補助

今後海外活動を予定している方へのメッセージ

海外活動を行うことで、国内では得られない新たな視点や経験が得られると思います。