渡航先(国・機関)

イギリス・レディング大学

渡航期間

2024年5月〜7月

主な渡航目的

留学、共同研究

渡航先決定理由

自分の専門である非線形科学の研究を通じて、機械学習・制御工学を学ぶためです。

研究テーマを選んだ背景

もともと機械学習に興味があり、自分の専門領域との融合的なテーマをやってみたかったためです。

研究を社会に活かすビジョン

基礎研究を実用的な技術へ応用したいです。

海外活動によって得たもの、研究への影響、キャリア形成への影響

専門外の知識(MATLAB/Simulinkを用いたニューラルネットワークの実装、Arduinoを用いた制御系設計の基礎など)を、研究を通じて習得できました。自分の博士論文へは入りませんが、今後の研究の幅が大きく広がったと思います。今後のキャリアでも、今回の海外活動で得た学際性の高さを強みにして、分野横断的な研究を進めることを希望しています。また、英語が少し上達した気がするので、海外で働くことも視野に入れるようになりました。

海外活動によって得たもの、研究への影響、キャリア形成への影響

教育研究面で、海外活動を通じて気付いたこと

英国の大学はとても国際色が強く、色々な国の教員・学生・ポスドク(大学院博士後期課程修了後に様々な大学や研究所で任期付きで採用される研究員のこと)がいること、博士学生は殆ど全員が給料をもらっていること、国によってアカデミアのキャリアが大きく異なること(例えばトルコでは、海外の大学で博士号をとった人は帰国後すぐに大学で正規雇用されるなど)、就活の仕方(主にLinkedInを使うなど)等が日本と大きく違って面白いと思いました。
マイナスイメージとしては、英国の大学では博士学生の訪問研究でも学費を請求されること、しかも学費は国内の学生の2倍なこと、学費の他にBench feeという費用も請求されることなどに驚きました。こういった資金面での制度は、他国ではあまり見られないようです。

語学面での準備

DMM英会話を1か月程行いました。すきま時間でChatgptと英語で雑談するようにしました。

生活面での準備

イギリスは3か月以下の滞在であればVISAが必要なく、携帯も現地のショップでSIMを買って使えたため、渡航前の準備は特に必要なかったです。食費がとても高かったため、インスタント等の食品を日本で購入し、できるだけ詰めて持って行きました。大学のAccomodation centerでは、寮を退居した学生が寄付していった使用済みの家具や食料品があることが多かったです。

生活面での準備
生活面での準備

海外活動に要した費用の概算

渡航費25万円、宿泊費38万円、学費54万円

費用の拠出元・資金名

Keio-SPRING 挑戦的取組補助費、Keio-SPRING 研究費基礎額、小泉基金

今後海外活動を予定している方へのメッセージ

私の専門は非線形科学ですが、かねてより興味があったソフトロボティクスやAIの研究をしている研究室を3か月訪問しました。国際学会でたまたま話した先生に「もし資金が獲得できたら短期で訪問していいですか」と直接メールで打診しました。博士論文の研究は3か月間ほぼお休みする形になってしまいましたが、訪問中は専門外の分野の勉強をしつつ研究することが本当に楽しくて、充実した日々を過ごすことができました。また、様々な国の博士やポスドクの人と話すことができ、これも凄く良い経験になりました。私のように学部4年からずっと同じ研究室で同じ分野の研究をしてきた人にとっては、キャリアや研究の幅が広がるとても良い機会だと思いますので、ぜひ海外活動に挑戦してみるとよいと思います。