籏野 佳子

再生医療研究において、正常の成体の恒常性への理解は重要であり、オルガノイドは生体由来の幹細胞を用いて自己組織能をもつヘテロな細胞群を作るin vitro系として注目されている。小腸絨毛構造を模した培養系の確立は、従来の薬剤ハイスループット系に比べ、よりin vivoとin vitroのギャップを小さくする。特定の細胞の限られた機能だけでなく、異種細胞が共存することで生体再現度を上昇し、細胞研究の信頼度上昇が期待されている。