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理工学研究科 張  文倫

Compute-in-ROMによる大規模言語モデル推論の超低電力化技術の創出

巨大言語モデル(LLM)が持つ卓越した能力により、人間の生産性は飛躍的に向上している。一方で、個人情報の保護やリアルタイム処理の需要が高まる中、LLMをエッジデバイスで実用化するには、消費電力の大幅な削減が不可欠である。本研究では、「Compute-in-ROM(CIROM)」アーキテクチャを提案し、従来と比べて20倍以上のエネルギー効率の向上を目指す。CIROMは、高密度なROMにLLMのパラメータを固定的に格納することで、全ての計算をメモリ内で完結させることを可能とするアーキテクチャである。これにより、現在のLLMアクセラレータにおいてボトルネックとなっているデータ転送によるエネルギー消費を劇的に削減し、従来比で20倍以上の効率向上を実現する。さらに本研究では、アルゴリズムの観点から、LLMの量子化や枝刈り技術の活用についても積極的に検討している。

理工学研究科 近藤 眞岬

水を酸性物質として活用するための電離頻度に関する理論研究

本研究は水を酸性物質として活用できるようにすることを目的としている。酸性物質は化学工業の酸化過程で使用される物質群であり、世界中で大量に合成・消費されている。本研究の成果をもとに、安価で環境に優しい水を酸性物質として活用できる反応装置が開発されれば、化学工業の経済的コストおよび環境負荷の大幅な低減が期待できる。

理工学研究科 吉岡 佑馬

がん細胞の血管擬態形成のメカニズム解明

がん細胞の血管擬態について研究している。がん細胞は増殖に必要な酸素や栄養素を得るために、血管に類似したネットワーク構造を形成する「血管擬態」を引き起こす。様々ながん種において血管擬態形成することが報告されているが、詳細なメカニズムは判明していない。本研究では遺伝学的アプローチや薬理学的アプローチにより、血管擬態形成メカニズムを解明する。

医学研究科 田中 雄也

胎児要因により妊娠中断に至った方のための包括的ゲノム診断システムの構築

今後のキャリアとして、周産期医療と臨床遺伝学の専門性をさらに深め、国内外で胎児診断・治療の発展に貢献できる医師・研究者としての役割を果たしたい。具体的には、ゲノム解析技術の進展を活かし、遺伝性疾患の新規診断法や胎児治療の確立に向けた研究を推進する。また、産婦人科医として臨床現場での診療を継続しつつ、遺伝カウンセリングの充実を図り、患者支援の強化に努める。さらに、国際学会への積極的な参加や海外研究機関との共同研究を通じて、グローバルな視点を持った医療の発展に寄与したい。将来的には、周産期医療と遺伝学の橋渡しとなる教育・研究機関の設立を目指し、次世代の医療者育成にも貢献していきたい。

医学研究科 原田 理沙

東日本大震災・原子力災害を経験した避難者が語ること -語り部の語りの分析-

私は、東日本大震災および原子力災害による避難者の「語り」に着目し、語り部として活動されている方々が体験をいかに想起し、何を次世代に伝えようとしているのかを明らかにすることを目的に研究を行っています。語りの内容をテキスト解析し、さらにウェアラブルデバイスによる生体指標と心理尺度を用いて、語り手への心理的影響を多角的に検討しています。