AI研究にて学位取得した後、当院において学んだ手術技術を自分自身がどのように実践できるか、多くの症例を執刀する臨床環境に身を置きたいと考えている。自分の手術技術を認識した上で、海外留学にて手術に対する視野や見識を広げたい。近年、海外における手術医療では、必ずしも「合併症の少なさ」や「根治性の高さ」が最優先されているわけではない。医療制度、リソース、患者の価値観は国や地域によって多様であり、ときに医療コストや短期的なQOLが、長期的な予後より重視される場面もある。こうした状況下において、国や文化を問わず、外科手術を客観的に評価できるグローバルな指標の必要性が高まっている。
私はこの課題に対し、本研究で培った生成AI技術を活用して、術中の操作や判断を定量的にスコア化する新たな外科手術評価モデルの構築を目指している。従来の評価が術者の主観や施設ごとの文化に依存していたのに対し、AIを介した客観的スコアリングは、教育・技能評価・安全管理といったあらゆる領域において普遍的な指標となり得る。将来的には、外科教育の標準化、術者の技能評価、さらには国際的な手術の質保証の基盤となることを目指している。