将来は、研究者として、性暴力にかかわる国際犯罪はもちろん、非性的暴力としてのジェンダーに基づく暴力も個人の尊厳を脅かす国際犯罪として広く認められ、実効的に訴追されうる対象となるよう、研究に励みたいと考えている。博士課程中にはドイツに留学し、最先端の国際刑事法研究に触れることで、性暴力、ジェンダーに基づく暴力そのものに対する従前の限定的な捉え方からの脱却を図り、視野を広げ、あらゆる角度から、性暴力、ジェンダー基づく暴力の国際刑法上の法的枠組みの在り方を模索していきたい。同時に、教育者として、次世代の研究者を育成することも目標の一つである。国際刑事法におけるジェンダーに基づく犯罪分野のパイオニアとして、自身の知見を学生たちに熱意をもって伝え続けることで、この問題に対して真摯に向き合う人材の育成を試みたい。
また、国内政府機関や国際機関、NGOなどにおいて、国際刑事法およびジェンダーに基づく暴力の専門家かつアドバイザーとして活躍することも望ましい。これにより、国際社会におけるジェンダーに基づく犯罪の包括的な処罰および被害者の権利の保護に寄与することを目標とする。