理工学研究科 池田 和真

FWLデータ解析に基づく革新的な次世代3Dセンサ技術の創出

LiDARは自動運転の物体認識・自己位置推定を支える中核センサだが、レーザを発射して反射光を受光し測距を行う仕組み上、鏡やガラス等の反射物が多い環境で誤った測距結果を出力してしまう。特にガラス反射によって本来存在しないはずの点群(ゴースト)が生成され、誤った3D形状が生まれてしまう。従来のLiDAR内部デジタル信号処理だけではゴーストを分離する情報が欠けるため、ルールベース信号処理ではこの問題を解決できなかった。ゴーストにより障害物等の誤認識が誘発され、渋滞や接触事故の直接的な要因となり得てしまうため、LiDARの環境耐性向上はレベル4自動運転実現の最優先課題と位置付けている。本研究では、“Full-Waveform LiDAR(FWL)データ”を直接活用し、実点群とゴースト点群を判別する深層学習を活用したLiDARシステムを世界で初めて提案する。従来比100倍のデータ量を含む大規模FWLデータセットを構築・公開し、信号処理中心のLiDARから、“FWLデータ”を直接推論可能な深層学習モデル一体型の次世代LiDARへの転換を目指す。