当研究室が合成に成功したTriQuinoline(TQ)は、キノリン3分子が逐次環状連結した擬平面性芳香族化合物であり、中心空隙のプロトン保持能による特異物性を示す。
TQはDNAとの相互作用によって抗腫瘍活性を発揮することから、本研究ではTQを起点として、より高い治療効果を有する化合物の探索を目的とする。加えて本研究では、生物活性に留まらないTQの応用展開を目的とし、有害な多環式芳香族炭化水素の除去剤開発にも着手する。

採択者紹介Selected person Introduction
Keywords
184人の学生が見つかりました
薬学研究科 黒田 幸宏
薬学研究科 内山 純
薬学研究科 池上 慶祐
デノスマブ誘発性低Ca血症発症リスク予測モデルの臨床応用に関する研究
薬物治療の安全性向上のための個別化医療の実現に関する研究を展開している.個々の患者背景から,副作用発現リスクが評価可能な予測モデルを構築し,内・外的妥当性を担保した上でモデルの臨床実装を試みている.臨床実装に際し,モデルの簡便性(複雑性:低,時間:短)が重要であり,報告されている数多くの予測モデルが抱える課題の1つである.本モデルはこの課題を克服しつつも高性能を維持しており,今後の臨床実装を見据えている.
理工学研究科 柴﨑 圭
画像変換、物体検出のための軽量かつ強力な深層学習ネットワークに関する研究
私の将来の展望は、深層学習における軽量なネットワーク構築に関する研究を深め、実用的で効率的なモデルの開発に貢献することです。モデルのサイズを削減し、計算効率を向上させ、リソース制約の厳しい環境での利用を可能にすることで、幅広いアプリケーションの進化を進めていくことを目標としています。同時に、新たなアルゴリズムやアーキテクチャの提案により、複雑なタスクにおいても優れた性能を発揮できる手法を追求します。研究によってAI技術の発展に寄与し、社会にポジティブな影響をもたらしたいと考えています。
理工学研究科 志方 鴻介
マルチラテラル力覚共有のための運動制御・情報通信における基本構成要素の設計と合成
ロボットに力覚を与える(与えられる様々な力を感知・応答する)力制御と,軌道追従制御を組み合わせた制御法とその活用に関する研究を進めている。ロボットの滑らかな動作の実現と,ロボットを人間の技能・感覚を共有するためのデバイスとして発展させることが目標であり,研究で得た知見を基に社会への実装を進めたい。電気・機械・情報などの工学の広範な領域に精通した人間として,学術的に貢献することにも興味を持っている。
薬学研究科 公平 実希
医学研究科 藤本 真央
DNAメチル化解析に基づく上部尿路がん新規非侵襲的診断法開発
尿検体におけるDNAメチル化解析に基づいて、臨床的に診断困難である腎盂・尿管がん(上部尿路がん)の新規非侵襲的診断法を開発することを目的とした研究を行っている。本研究で開発した新規診断法の医療実装のため、対外診断用医薬品として製品化を予定する企業に、策定した標準手順書を提供し、ともに受託検査開始準備を行っている。