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理工学研究科 榎本 晃大

放射光X線分光を用いた作動中触媒反応場の実時間観測による反応機構解明

二酸化炭素や水は、ただ混ぜただけではほとんど反応しませんが、触媒を用いることで有用物質へ変えることができます。私は、こうした触媒反応がなぜ起こるのかを明らかにするため、放射光を用いた最先端の分析手法・装置を開発し、反応中の触媒状態を直接観測する研究に取り組んでいます。将来的には、触媒反応解析を軸とした、触媒設計の新たな枠組みを築き、カーボンニュートラル社会の実現に貢献したいと考えています。

理工学研究科 内山 天満

XRとLLMによるマルチモーダル意図認識を活用した自然なスマートホーム操作の実現

私は、ARグラスとAIを組み合わせ、音声だけでなく視線・ジェスチャー・空間的な位置関係といったマルチモーダル情報を用いて、人がAIとより直感的にコミュニケーションできるシステムの実現を目指しています。特に、AIを単なる支援ツールやパートナーとして扱うのではなく、ARを通して人間の知覚や理解能力を拡張する「人間拡張(Human Augmentation)」の手段として活用することに関心があります。

医学研究科 陳 煉石

Exploring the mechanisms of gut microbiota regulation of the enteric nervous system

My research aims to elucidate how the gut microbiota influences the host nervous system by focusing on interactions between gut bacteria and the enteric nervous system (ENS), and investigating how these interactions relates to the central and peripheral nervous systems. By examining these mechanisms at both molecular and neural circuit levels, I seek to advance understanding of the gut-brain axis. Ultimately, this work aims to provide foundational insights into how microbiota-based interventions could contribute to novel therapeutic strategies for gastrointestinal and neurological diseases.

医学研究科 上野 愛華

⽪膚恒常性におけるマイクロバイオーム: Staphylococcus aureus が⾓層 pHを介して宿主脂質代謝と⽪膚バリアの完全性をどのように調節するか

My research focuses on identifying novel therapeutic strategies for skin diseases, combining cellular and molecular approaches to better understand disease mechanisms and develop targeted interventions. I am particularly interested in translating these findings into practical applications within the skincare industry. In the future, I aim to contribute to product formulation in a skincare company, leveraging scientific insights to develop effective, evidence-based treatments that improve skin health and alleviate current socioeconomic burdens related to skin diseases.

商学研究科 與那覇 優棋

労働市場の分断解消に向けた制度設計:労働政策の意図せざる副作⽤の解明と実証分析

労働経済学の視点から、日本の非正規雇用や労働市場の制度(無期転換ルールや同一労働同一賃金など)の実証分析を行っています。パネルデータと理論を用いて政策効果を検証し、多様な人材が活躍できる公正な労働市場の実現に貢献することが目標です。将来は大学等の研究機関で学術研究を深めつつ、政府機関や民間企業との連携を通じて、研究成果を実際の制度設計や社会課題の解決に活かせる研究者を目指します。

社会学研究科 後藤 卓

重力作用を組み込んだヒト三次元運動制御モデルの構築

私は、ヒトの運動を単なる身体の動きではなく、環境をふまえて選ばれる行動として捉え、研究しています。なかでも注目しているのが重力です。重力は手を伸ばす・物を運ぶといった日常動作に常に影響していますが、脳がそれをどのように見込み、動きを組み立てているのかは意外にも十分に明らかではありません。私は心理学の視点からその原理を解き明かし、人の動きを支える技術への応用にもつなげていきたいと考えています。

法学研究科 本多 悠来子

動的で客観的な法解釈像の下で来るべき法務AIと我々の関係をいかに構築するか

AIと法解釈という切り口から研究しています。ここで法解釈とは、法の意味するところを理解・確定し、具体的な事件に当てはめることとしましょう。ところで、アルゴリズムや多くのデータに基づくAIはあらかじめ結論が決まっているという意味で客観的な裁きを実現するため、人間の法解釈より望ましい、という考え方があります。果たして私たちは常にこのような意味で客観性という言葉を使っているでしょうか。法における客観性の問題は古くから法律家たちの頭を悩ませてきました。私の研究は、答えがあらかじめ決まっていない問題に法律家が法解釈によって対処する法の動的な側面の理論的説明を試みます。具体的には、言語哲学や非形式論理学、認知言語学、現象学といった出身の文学部的な学問領域の知見を通じて、客観性の問題の解明をし、その先に人間の自律的で自由な在り方を見ようとするものです。将来は大学に限らず広く教育に携わりたいと考えています。

経済学研究科 馬場先 薫

局所平均処置効果曲線の完全ベイズ推定法の開発

ベイズ統計学を用いた統計的因果推論手法の開発を行っています。政策や医療、マーケティング施策等おいて、「誰に・どの程度効くか」とその不確実性を正確に見極め、現場の意思決定に直接役立てる枠組みの構築に関心があります。研究と実務の両方で替えの利かない価値を社会に提供したいです。

経済学研究科 中野 領也

複数データを用いた分離ラベル状況での因果効果推定と識別

統計学・計量経済学を基盤として、複数データを用いた因果効果推定を研究しています。特に、処置・アウトカム・共変量が同一ユニットで観測されず、情報が複数のデータに分かれて存在する「分離ラベル」状況を対象に、因果効果の識別・推定・推論を一貫して扱う方法論の構築に取り組んでいます。今後は研究成果を社会実装につなげ、医療などの現場で利用可能なデータ分析基盤や意思決定支援の仕組みへ発展させたいと考えています。