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商学研究科 蒙 嘉欣

静脈産業における競合関係が研究開発アライアンスの発明パフォーマンスに与える影響

日本では、資源循環と環境負荷低減が経済政策の重要な柱の一本となっており、静脈産業の発展もカーボンニュートラルの達成に向けた鍵となるので、静脈産業を対象として研究することが重要である。既存研究では、静脈産業を個別企業や特定技術の観点で分析することが多いが、本研究では、業界全体に着目し、企業間の競合関係を体系的に分析する。また、政策影響と技術影響の研究が多いが、本研究は企業の競争戦略とイノベーション成果との関連を探る点で新しい視点を提供する。
今後のキャリアにおいて、大学の教員になり、学生の指導や研究活動を通じて学問の発展に貢献し、社会や企業に対しても有益な研究成果を提供することを目指している。また、学術的な研究と企業戦略の実践的な知識を融合させることに挑戦し、学際的なプロジェクトを通じて社会に貢献できるようなキャリアを築いていきたいと考えている。さらに、国際的な視野を持ち、国際的なアライアンスや共同研究を推進する。

社会学研究科 越後 くるみ

中枢神経と自律神経を考慮したネガティブ思考の継続に関する時系列解析と臨床的応用

私は、日常生活の中で多くの人が経験する「反芻(はんすう)」――たとえば、嫌な出来事や自分の失敗について、必要以上に何度も思い返してしまうような思考――が、注意や記憶、感情の処理にどのような影響を与えるのかを研究しています。特に、反芻後に何らかの介入を行うことで、どのように認知機能が回復するのかに着目し、反芻の生理的・神経的メカニズムを明らかにすることを目指しています。将来的には、こうした知見を生かして、ストレスや抑うつに悩む人々が日常生活の中で自分自身でできる認知的セルフケアの方法を開発し、教育や臨床の現場に橋渡しすることを目指しています。心理学・脳科学・臨床応用を横断するこの研究が、こころの健康を支える新たな理論と実践を生み出す一助となればと考えています。

法学研究科 呉 亦晨

清末期中国における「刑事」「民事」訴訟法——「法の近代化」と近代司法形成の模索

東アジアの法文化の特質を深く理解し、未来の社会における法のあり方を考えるための理論的基盤を構築することを目指しています。

法学研究科 小池 智晴

AI時代における裁判官の「心」と裁判官による法解釈の役割の関係性の法哲学的再検討

裁判官をはじめとする法の解釈や適用を行う主体の「心」についての従来の法学・法哲学における諸観念や諸前提に関する法哲学的な再検討と理論の再構築を行っています。本研究は、裁判官をはじめとする法律家の業務や判断のAIを含む情報技術への置き換えを対象とした規範的評価の理論的基盤を構築するものです。将来的には、憲法学、情報工学等の研究者と広範に連携することで、本研究の知見を技術要件レベルまで具体化し社会実装に貢献することを目指しています。

経済学研究科 土井 涼雅

国庫負担を減らす国債オークション方式の研究

メカニズムデザイン分野の研究をしています。本研究では、国債オークションのように同じ財を同時に複数個売る「同質複数財オークション」について理論的な分析を行います。社会実装を意識した研究者になりたいと思っています。

経済学研究科 本多 将大

Shrinkflation を対象とした消費者行動分析

これまで⾏動⼼理学の動機づけや公平感、参照点などの理論に基づき伝統的経済学においてメカニズムの説明が困難なシュリンクフレーションやクラウドファンディングを対象に、産学官連携の研究を進めてきました。シュリンクフレーションとは小売市場において製品サイズを縮⼩しながら価格を据え置く⼿法、または現象です。本プロジェクト期間ではシュリンクフレーションの購買意欲や需要量への影響について、 因果推論に基づく⼼理学的・経済学的解析を進め、消費者の認知や公平感と購買⾏動の因果関係について新たな知⾒を確⽴することを目指します。

経済学研究科 市川 諭志

画像認識とネットワークを用いた企業の組織構造の定量化とマクロ経済

私の研究は、企業の組織構造がマクロ経済に与える影響を定量的に解明することを目的としています。具体的には、企業の組織図を画像データとして収集し、深層学習やグラフ理論を用いて、階層性や分権性といった構造的特徴を数値化する新たな手法を開発しています。これにより、従来データ化が困難だった「企業組織」を大規模かつ時系列的に捉えることが可能になります。このデータを基に、企業の成長や生産性との関係を実証分析し、さらに企業動学モデルと結びつけて理論的に展開することで、組織構造と経済全体の資源配分の関係を総合的に分析します。本研究は、経済学と情報科学を融合させる学際的な挑戦であり、組織研究の新領域を切り開くことを目指しています。将来的には、海外の大学院博士課程に進学し、国際的な学術ネットワークの中で研究を深化させたいと考えています。